2025年度7月24日・木曜日、県民のための能を知る会鎌倉公演・朝の部は、源義経の活躍を描いた名曲「船辨慶」を上演致します。近畿から四国へ逃れようとする義経と愛妾・静御前の別れを描いた前場。海上にて平家の一門の怨霊たちと戦い、それを退ける後場と非常に見所の多い人気曲です。
狂言は野村裕基師による「蟹山伏」を上演予定となっております。修行を終え、力が漲っている山伏とその従者が、道で出会った異形の“蟹”に怯え、侮り、返り討ちに遭う様を面白おかしく描いた名曲です。
昼の部は、太平記を題材にした平安期に仏敵とされた“第六天魔王”をクローズアップした稀曲「第六天」を上演致します。伊勢神宮を舞台に神宮のいわれを語る前場、解脱上人を誘引するために現れる第六天魔王と、それを阻止するために顕現する素戔嗚尊との戦いが見所となっております。
狂言は野村裕基師による名曲「附子」を上演いたします。留守を任された太郎冠者と次郎冠者が、主人が大事にしている砂糖(当時のものは水飴のような黒砂糖)を食べてしまう過程を面白おかしく描いた名曲です。
最初には主催の中森貫太の解説が、最後には質疑応答がございます。
能にはわかりやすい字幕解説を備え付けのスクリーンに映し出し、初心者でも楽しめる公演となっております。
◆演目10時始め
解説「能の子方」中森 貫太
狂言「蟹山伏(かにやまぶし)」野村 裕基
能「船弁慶(ふなべんけい)」中森 貫太
14時始め
解説「能の神と鬼2」中森 貫太
狂言「附子(ぶす)」野村 裕基
能「第六天(だいろくてん)」中森 健之介
◆あらすじ
船辨慶【ふなべんけい/Funabenkei】
兄源頼朝との不仲が極限に達した為、源義経(子方)は武蔵坊弁慶(ワキ)や従者(ワキツレ)を伴い、都から西へ向かっていた。その途中、摂津国大物浦に着いた頃、弁慶は静御前(前シテ)が義経に付き従い同行する事は好ましくないと進言する。義経が同意すると、弁慶は静の宿に行き、都へ帰るよう勧める。すると静は、この申し出が弁慶の一存と疑い、義経に会いに行く。しかし義経からも都へ帰るよう促されると、静は嘆き悲しみながらも義経の門出を承知する。そして別離の酒宴が催され、静は涙ながらに舞を舞い、一行に別れを告げる。(中入)静と別れた後、義経一行は大物浦を出帆した。海に出て暫く経つと、にわかに暴風が吹き始め、船は波に激しく揉まれる。やがて海上に、滅びた平家の一門が浮かび上がる。中でも平知盛の亡霊(後シテ)は、義経に近づき海中に沈めようと薙刀を振るい斬りかかる。義経が刀を抜いて応戦し、弁慶は数珠を揉み、怨霊退散を一心に祈る。程なくし、知盛は弱り果てて引潮と共に消え失せるのであった。
蟹山伏【かにやまぶし/Kaniyamabushi】
弟子を伴って修行の旅をする山伏がいた。沢辺の近くで雨に降られ、ふたりは急いで里まで行こうとする。すると突然、異形のものが現れる。驚いて逃げようとするが、山伏は思いとどまり声を掛けてみる。やがて異形のものが出す謎を解くと、蟹ノ精だとわかる。それならばと、弟子が蟹ノ精に殴りかかると…。
第六天【だいろくてん/Dairokuten】
解脱上人(ワキ)は伊勢の皇大神宮に参詣した。上人が渡会宮までやって来くると、ふたりの女(前シテ・前ツレ)に出会う。上人が話しかけると、女は御裳濯川や大神宮のいわれを語る。さらに上人に、仏法の障碍が起こることを言い残して女は姿を消す。(中入)
上人が神前で心を研ぎ澄ましていると、一天にわかにかき曇り、第六天魔王(後シテ)が群鬼を引き連れて現れる。上人が観念して合掌すると、空から素戔嗚尊(後ツレ)が顕現する。尊は魔王を追い責め、宝棒で打ち伏せて二度とこの地に現れないことを約束させる。すると尊は空へかき消え、やがて魔王も退散するのであった。
附子【ぶす/Busu】
主人が太郎冠者と次郎冠者を呼び出し、留守を言いつけた。主人は出かける際、附子(トリカブトの根)という猛毒を置いていくので気をつけるよう言い残して出かける。程なく、ふたりは桶に入った附子が気になり始め、細心の注意を払って桶の蓋を外し、太郎冠者が中身を食べてみる。すると…。
◆お申し込み・お問い合わせは鎌倉能舞台まで。
電話 0467-22-5557
HPアドレス http://www.nohbutai.com/
フェイスブック http://www.facebook.com/nohbutai
eプラス
朝の部 https://eplus.jp/sf/detail/4266050001-P0030001
昼の部 https://eplus.jp/sf/detail/4266060001-P0030001
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